「お・も・て・な・し」
日本人にはなじみのキーワードですよね。東京オリンピック誘致の際にも滝川クリステルさんが言ったあの言葉。流行語大賞にもなりました。でも実際に意味が分かっている人ってどのくらいいるのだろう?
みなさんはご存知ですか?
この問いに多くの人は「サービスをする」なんて思っているのではないでしょうか?答えは×です。
「おもてなし」=「ホスピタリティ」
つまり
「おもてなし」とは「してほしい事をして差し上げる事」
たとえばあなたが夏の暑い日に喉がカラカラの状態でお店に入ったとします。席に着いたと同時に冷たいお冷が出てきます。喉が渇いたあなたは一気に水を飲み干し、もう一杯飲みたいなぁと思った瞬間に水が注がれたらどうでしょう。この店員さんはなんて気が利くのだろうって思いませんか?実はこれがおもてなし。逆に中々気づいてくれず、あなたが店員さんに「スミマセン!水ください!」こんな店、結構フツーにあります。これでは「おもてなし」が出来ているとは言えません。
様は気が利いているって言った方がわかりやすいでしょうか。
日本は世界でも屈指の質の高いサービスを提供しています。お客様の求めるレベル(要求水準)も当たり前に高いです。どんなお店でもです。
チョット気になるニュースがありました。
サービス産業生産性協議会は08年12月、米国滞在経験のある日本人と日本に在住している米国人を対象に百貨店、ファミレス、ホテルなど20種類のサービス業に関して調査。日本人は19種類、米国人は16種類で日本の方が品質が高いと評価した。
– Yahoo!ニュースより
一方で、時間当たり労働生産性は、経済産業省の通商白書2013に掲載された調査で卸売・小売業は米国に比べ41・5%、飲食・宿泊業は同26.5%にとどまっているそうです。
つまりどういうことかと言えば質の面で高い評価を受けている日本のサービス業の生産性が低くなっている要因について、「日本はサービスの要求水準が高いが、それが付加価値につながっていない。おもてなしにお金を払うことになっていない」と言えるのです。
日本人の感覚と諸外国の感覚に大きな違いがあると思います。
サービス=無料
日本人に○○サービスです。というと殆どの人がタダ(無料)だと思ってしまいますが欧米ではサービスは有料なのです。
外国に旅行された方はお分かりかと思いますがホテルでも飲食店でも必ずチップを支払います。これがサービスに対する対価(チップ)です。
こんなデータもあります。
経済協力開発機構(OECD)の統計で主要7カ国(G7)の時間当たり国内総生産(GDP)を比較したところ、日本はG7の枠組みができた1986年以降、最下位を脱したことがないそうです。
逆にこんなデータもあります。
質の高いサービス業の存在は日本の強みでもある。世界経済フォーラムの観光競争力ランキング2015で、日本は141カ国中「客の待遇」の項目で1位を獲得。政府は20年までに訪日客を年間2000万人に引き上げる目標を掲げており、観光振興に力を入れる。政府観光局によると、円安の影響もあり、5月の訪日外国人旅行者は前年同月比で49.6%増の164万2000人に達した。
ポイントはココにありそうですね。
日本的「おもてなしの精神」で対価を得ることも重要だと言っています。
安倍首相もこんなこと言ってます。
都内で行われた日本生産性本部のパーティーで、サービス業について「ホテルでもレストランでも、誰に対してもきめ細かな配慮がなされ、『おもてなし』の精神が行き届いている」と指摘。その上で、「産業としてサービスを眺めた場合、単に『質がよい』というだけでは足りない。質の高いサービスには、それにふさわしい評価がなされ、対価を得られなければ、その事業は持続しない」と語った。
確かに言っていることに間違いはなさそうですが。。。全ての業種に当てはまるかどうかは疑問です。先ほど述べたように感覚に違いもあり全く同じにはならない気がします。
私なりの考えはこうです。
一泊10万円のホテルと1万円のホテル。同じサービスが出来るでしょうか?
これはどうでしょうか?一杯380円の牛丼と3万円の高級フレンチフルコース。
つまり単価が違います。
単価が違えば当然、お客様1人にかけられる時間が全く違うことにお気づきでしょうか?
おもてなしが出来ないとは言っていないんです。どちらも同じ「おもてなし」をしようと思えば出来るはずです。
でも一杯380円の牛丼屋さんがお客様1人にかけられる時間は限られてきます。
もうお分かりですよね。
これが一番考えなくてはならない難しいところです。接客サービス(おもてなし)が良いだけでも大繁盛店にはなれません。それは良いほうが望ましいですが…。ココだけをフォーカスしても経営が成り立たなくなるお店はたくさんあります。
全体のバランスがかなり重要です!
単価が安いお店でも労働生産性が高ければ質の高いサービスは出来るはずです。
ヤマソウもここに気が付くまで時間がかかりましたが、ようやく理解できました(笑)
まずは「おもてなし」が出来るようになるために労働生産性を上げて準備しておくことが重要なのかもしれません。
大手飲料メーカーで新規開拓を中心に7年間営業職として勤務した後、29歳でパンの道へ
約4年間修業した後に
平成21年、地元見附市で「しあわせパン工房パン・ド・ネイヴル」を開業
地域密着を念頭に置き、地産池消を心掛け「みんながハッピー」になれるお店づくりを目指します!
平成26年5月には長岡市喜多町にベーカリー&イタリアンレストランDOLCE VITAをOPEN!!
平成28年4月、長岡市殿町にワインバル DOLCE VITAをOPEN!
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