そろそろジメジメとした季節がやってきますね?皆さんも買ったばかりの食パンにカビが生えてしまったなんて経験はありませんか?実は食パンは結構カビが繁殖しやすいパンなんですね!購入後2~3日でカビが生えてしまう事だってあるんです。
「買ったばかりなのにカビが生えたじゃないかぁー(怒)」とクレームを入れる前に是非、正しい保存方法を知っていただきたいと思います。但し、カビが生えるって事は、変に保存料や防腐剤が入っていない証拠でもあるんです。いつまでも柔らかさが持続してカビが生えないパンってあるじゃないですか!逆に不自然で体にも良くないかもしれませんね。
パンにカビが生える条件とは?
カビが生育するには、温度、湿度、酸素、pHなどの条件が整うことが必要となります。また、カビの種類により最適な発育条件が違っているため、生えるカビの種類も食品や保存条件により違ってきます。一般にカビの発育は低温では緩やかで、高温では速いため、夏季にカビの発生が多く見られます。また湿度が高いとカビの生育が速いため、梅雨の時期にもカビの発生が見られます。
パンによく見るカビの種類
食品の種類によって多少生えやすいカビの種類が異なることがありますが、食パンでは主にアオカビ(ペニシリウム属)、クロカワカビ(クラドスポリウム属)、クロコウジカビ(アスペルギルス属)などのカビの発生がみられます。カビの種類によって最適な生育温度が多少異なり、春・秋季には発育が緩やかで最適生育温度が比較的低いアオカビ、クロカワカビの発生が、夏季には発育が速く最適生育温度が高いクロコウジカビの発生がみられる傾向があります。
どうしてカビが発生してしまうのか?
食パンは、およそ40%前後の水分を含有しており、細菌が増殖しやすいかどうか判断する目安となっている水分活性値でみますと、食パンの水分活性値は0.96とカビの生えやすい食品といえます。食パンの製造は、通常200~250℃で30~40分間の焼成工程があり、その際の中心部の温度は95℃を超えカビは焼成により死滅するため〔但し小麦由来の耐熱性菌(枯草菌)の芽胞は死滅せず残存しますので、焼成後の温度管理を適切にする必要があります〕、焼成後カビ胞子が付着することによりカビの生育が始まります。焼成後の冷却、スライス、包装工程で空気中に浮遊するカビ胞子等が、食パンに付着しますが、購入してから袋の開封後において、手で触れることなどでカビ胞子が付着することもあります。
パンを冷蔵保存するのはNG!!
皆さんパンは冷蔵庫保存NGだってご存じでしたか?冷蔵庫の温度が、パンに含まれるでんぷんの老化を進めてしまうのだそうです。また、常温保存以上に水分の蒸発が進んでしまいます。その結果、パンの味を落とすことになるのです。カビの防止にはなっても、パン自体がおいしくなくなってしまうのはもったいないですよね。
さらに知られていないのがパンには脱臭作用があるために冷蔵庫内の嫌な匂いが移りやすいんですよ!冷蔵庫内には納豆、キムチなど様々な食品の匂いがこもっていますよね。
常温で保存する場合は?
季節にもよりますが、まずは2日程度で食べきることをおすすめします!
食パンは、湿気の少ない直射日光の当たらない場所で保存します。
袋に入っているのでしたら、そのまま保存し、封を開けたものだったり手作りした食パンは乾燥を防ぐために出来るだけ空気に触れないようしっかりとラップをするか、食パン専用の
保存容器などを使用して保存すると良いでしょう。
お店で販売されている焼きたての食パンの場合、そのままビニール袋に入れてしまうと、
蒸れてカビの原因になったり、出てきた水滴によりパンがべチャとしてしまいますので、
必ず冷ましてから、袋に入れたり保存容器に入れるようにしましょう。
注意点としては先ほど申し上げたとおり食パンはにおいを吸収してしまいますので、
例え、封が開いていなかったとしても、匂いの強いものと一緒に置かないようにしましょう。
間違いないのは冷凍保存!
冷凍することで、食パンに含まれている水分が逃げるのを防げるんです。高温や多湿を嫌うパンにとって、実は冷凍庫は快適なんですね。
食パンを冷凍する際は、1斤そのままではなく1枚1枚ラップかアルミホイルに包んで
フリーザーバッグに入れてしっかりと空気を抜いて冷凍します。
こうすることで冷凍焼けを防ぐことができます。切れていない食パンは、1食分に切ってから
冷凍するようにしましょう。
1枚1枚入れるのが面倒な方は購入してきた袋のまま入れる事もできます。
ですが、冷凍焼けしやすいので注意が必要です。
冷凍した食パンを美味しく食べるコツは?
解凍してしまうと、食パンがベチャっとしてしまいますので解凍せずに、そのままトーストしてください。その際、トースターをいったん温めておいてから、トーストすると美味しく焼きあがります。
アルミホイルに包んで冷凍された場合はアルミホイルは取らずに、そのままオーブントースターで焼くと熱が全体に行きわたるため、美味しく焼くことができます。
冷凍保存の賞味期限は、おおよそ2週間~1か月程度。
2週間を目安に召しあがった方が美味しくいただけるかと思います。
おさらい
- 食パンは、乾燥や硬くなるのを防止するため、できるだけ空気に触れないよう保存する。
- 冷蔵保存すると、カビは防げるが乾燥や硬化を高めてしまうため、冷蔵保存は向いていない。
- 食パンはにおいを吸収しやすい。
- 食パンの大敵は、『乾燥』『硬化』『カビ』である。
- 冷凍する際は、冷凍焼けに注意する。
大手飲料メーカーで新規開拓を中心に7年間営業職として勤務した後、29歳でパンの道へ
約4年間修業した後に
平成21年、地元見附市で「しあわせパン工房パン・ド・ネイヴル」を開業
地域密着を念頭に置き、地産池消を心掛け「みんながハッピー」になれるお店づくりを目指します!
平成26年5月には長岡市喜多町にベーカリー&イタリアンレストランDOLCE VITAをOPEN!!
平成28年4月、長岡市殿町にワインバル DOLCE VITAをOPEN!
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